チェレステ

なんの説明もなくずっと「チェレステ」という単語を使ってきているが(もちろんわかる人にはわかりきった話ではあるが)、イタリア語で「碧空」といった意味で、ビアンキの伝統色とされている。ウィキペディアビアンキの項にあるように、毎年、職人達が元旦の空の色を見て、その年のチェレステの配合を決めている、という説もあり、実際、モデルや生産年によってチェレステの色は異なる。

ここ数年の(特にイタリア産ではなく台湾産の)チェレステは、マットな単色という感じではなく、パール仕上げというかきらきらして角度によってその色が異なるような、そんな処理がしてあるのが主流だ。Attivo/2004はマットな単色の感じだが、Pronto/2006とPisa/2006はパール仕上げだ。

今日、渋谷の自転車屋でLupo/2007がまだ組み立てられずに置いてあるのを見かけたけれど、ネイビィはほとんど今年のモデルと印象は変わらないが、チェレステはパール仕上げになっていて、ちょっと印象が変わったかな。フレームのシルエットがクラシックな趣があるだけに、パール仕上げよりマットな感じが似合っているような気がするが、慣れちゃえばそれほど違和感もないのだろう。

そんなわけで、どちらかというとチェレステは特殊な色なのだが(このサイトの色味も、チェレステを意識して似せてはいる…)、実は相方のPisaのダウンチューブに塗装剥げがあるのだ。正確にいつ剥げたのかわからないのだが、縦8mm×横5mmほどの楕円に近い形状で、下のアルミ素地が見えてしまっている。彼女が雨中を走るようなことはないので、それほど焦ってはいなかったが、なんとかタッチアップできないだろうかと、いろいろ調べていた。

自動車用のタッチアップ用塗料でよい、という説や、いやそれだと自転車の場合、塗った周辺の塗料が溶け出して酷いことになるから水性の塗料の方がよい、という説。TAMIYAの模型用の塗料がベスト、なんて話しも聞いたが、どちらにしろ、どれもPisa/2006のパール・チェレステに合う色がなかった。ネットでいろいろ調べると、販売店によっては、完成車購入時にチェレステ用のタッチアップ用塗料を付属でつけてくれる店もあるという。おお!なんてことだ。

でもまあ、僕が自分で乗るのなら、なんでもいいよ、錆と腐食が防げればと思うが…乗り手は女子だし、まあなんとか見た目というか、センスの許せる範囲で仕上げたくて。先日、ネットオークションで探してチェレステのタッチアップ用塗料をようやく落札したのだった。

振り込みも済ませ、先方からも「送りました」とメールをもらった今日、何のきっかけだか、6月にPronto/2006を買ったときの保証書やら取説やらデフォルトのペダルやらが入った袋を整理していて、なんだこれ?と見つけたのが、チェレステ用タッチアップ塗料とパール仕上げ用のコーティング剤だった…笑。おお。正に落札したものと同じもの!なーんだ、あの店、ちゃんと補修剤をつけてくれてたんだ!見直した!が、引き渡しの時に何も言ってくれないんだもの、「最初からついていたペダルと保証書と説明書です」としか…。まったく確認してなかったよ…。笑。このタイミングで見つけなくてもなぁ、何かの力が働いたとしか思えん!笑。

そんなわけで、この週末、Pisaのタッチアップ、してきます…。